研究開発型スタートアップへの経営参画事例:サグリ株式会社×益田周氏

研究開発型スタートアップ(大学発ベンチャーやディープテック領域)を対象としたアクセラレーションプログラム「BRAVE」では、VCからの資金調達成功に向けた、短期間での急速な成長機会を提供しています。

BRAVEには、人材育成機能として「Innovation Leaders Program」(以下、ILP)という、参加チームと未来の経営者候補が共に事業を創る取り組みが実装されており、この出会いを通じて多くの創業者・経営参画者が生まれています。

今回は、2019年のBRAVEに採択されたサグリ株式会社とプログラム中にマッチングし、その後実際にCOOとして転職されたILP5期卒業生の益田さんにお話を伺いました。

<インタビュー対象者>
益田 周
2007年に大学を卒業。伊藤忠商事に入社をし、本社のコーポレート部門にて経理や財務、経営企画等に約11年間携わる。その後、ジョンソン&ジョンソングループの製薬カンパニーであるヤンセンファーマに転職をし、事業管理事業管理部門にて勤務。ILPを通じて、2020年4月にサグリへCOOとして参画。

今回ILPにご参加いただいた理由は?

きっかけは前職のヤンセンファーマにいるときに、知人経由で紹介されたのがきっかけです。いろいろな企業規模を見たうえで自分の今後のキャリアを明確にしようと思い参加しました。

ILPは、仕事と並行して疑似的にスタートアップの創業初期を体験できる仕組みです。つまり、自分自身の役割が明確に決められていない環境の中で、今の自分がどう役に立てるか、リスクなしで腕試しできるわけです。

スタートアップといっても、ステージによって企業の内情や動き方が如実に変わります。そういった意味では、ILPを通じてこれまで接点のなかったアーリーステージのスタートアップに関われるのは魅力でした。

プログラム期間終了後、実際にサグリへ転職された背景は?

参加当初はレイターステージのスタートアップの方が役に立てると思っていましたが、実際にアーリーステージの企業で働いてみると意外と役立てる部分が多いことがわかってきました。

会社にとって足りていない部分を埋めていくのが自分の役割だと思っていたので、会社のSlackなどに入って内情を理解していくうちに、どんどん改善点が出てくるわけですよ。そもそも1人では抱えきれない量であったり、何から手をつければいいのかもわからないようなカオスな状況の連続でした。

しかしそれを経験するうちに、カオスな部分を改善していく作業が多いステージの方が、自分は役に立てるのではと感じ始めました。

カオスな状況を改善するための方法を提案し実際に手を動かすうちに、今まで感じたことのなかった「自分の力で会社がよくなってきている実感と手応え」を感じることが多くなり、自分もその状況を楽しんでいることに気づき始めたのです。

実際に転職を決意したのはいつですか?

サグリに入るまでの半年間、本業が忙しい時は関わらないときもあったりと曖昧な立場で転職活動も続けながら関わっていましたが、ある日突然「チームに入ってもらいたい」と言われました。後でなぜそのタイミングだったのかを聞いたところ、私に家族がいたので、報酬を用意できるようになるまで待っていたそうです。

しかし、入社への確たる気持ちを持たずにいたので、すぐに返事できませんでした。また、仮にジョインしても自分ひとりで入社後に期待されている役割を担うのは無理だとも感じていました。

そんな状況の中、インドチーム側で連続起業家として活躍しているメンバーを私と同時に採用する話が出てきて。インドに出張をしてそのメンバーとひざを突き合わせて話をしたことが、最終的には意思決定をするうえで大きなきっかけになりました。

同時に、企業の成長速度が速かったことも、短期間で心境が変化した理由だったと思います。私が関わり始めたころは資金的にも余裕がなく、やりたいことがあってもできないことの方が多い状態でした。

しかしその後、サグリも補助金の採択を受けることができ始めていた。それによって、大きく事業が前進した感覚がありました。

一例では、茨城県での宇宙ビジネスを絡めた企業向けのプログラムがあり、そこで県の委託事業として受け取った資金を使い、一気に構想段階だったプロジェクトを進めることができました。私たちが提供する新しいアプリケーション「ACTABA(アクタバ)」も、その時に開発できました。

その結果、日経新聞に大きく取り上げてもらい、いままで全く接点のなかった企業からアライアンスや投資を含めたお話が急激に増えました

そこからは、支援事業や補助金で開発したプロダクトを活かして次の補助金やプログラムを取りにいく。そんなプラスのサイクルが回り始め、最初の支援事業を受けてから半年で事業を推進するスピードが大きく変わりました。

半年という短期間で自社の実力や関わる人が変わり、会社のステージも大きく変わる。この状況は大企業では経験できない。そして、自分がその変化の起点であり、中にいるという面白さを経験できたからこそ、いつの間にか転職先の候補としてあがってきたのだと思います。

最後に

BRAVEとILPは、社会を変えるスタートアップと将来の経営人材が共に急成長できる場を提供しています。

スタートアップが育ち、未来の起業家・経営人材が生まれる。研究領域における、新しい“人”のプラットフォームとして引き続き運営を行ってまいります。

創業を目指す研究チームの皆さま、経営者としてのキャリアにご興味をお持ちの個人の皆さまは、ぜひ以下よりお問い合わせいただけると幸いです。
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Shota Sagiyama

Shota Sagiyama

Executive Officer, Head of HR Support