戦略コンサル入社3年、起業・準創業参加のリアル / エクサウィザーズ 羽間 康至

2020年10月24日に開催されたイベントの「戦略コンサル入社3年、“起業・準創業参加”のリアル」の開催レポート【第二部】です。

羽間 康至
株式会社エクサウィザーズ 執行役員
京都大学工学部物理工学科卒、情報学研究科修了。 教授・助教との研究室の立ち上げから参加。大手の製薬企業・鉄鋼メーカー・コンシューマエレクトロニクスメーカー等との共同研究を通じて、多変量解析・機械学習手法を用いた製造プロセスにおける品質予測・異常検知モデルの研究開発に従事。2015年にA.T.カーニー株式会社へ新卒入社し、製薬・医療機器・自動車・重工業・電子電機・消費財・総合商社などの業種にて、国内外の事業戦略立案と事業開発の協業、データを活用したオペレーション改革、企業再生等に従事。 その後、2018年にエクサウィザーズへ入社し、社長室で医療ヘルスケア領域の事業立ち上げに従事。2018年10月よりMedTech部長、2021年4月に執行役員に就任し、医療介護ヘルスケア領域の事業責任を担う。

自己紹介

エクサウィザーズは、「AIを用いた社会課題解決を通じて、幸せな社会を実現する」という大きなミッション掲げています。

会長の春田は元々DeNAの会長で、野球チームのベイスターズを買収した人です。社長の石山はリクルートのAI研究所をアメリカで立ち上げた人です。この二人が経営者として会社全体を見ていて、各領域に事業の責任者は、基本的に外資戦略コンサル出身の人が担っています。

AIベンチャーの中でもバランス良い人材ポートフォリオだと思っていて、全体の40%がエンジニアとデザイナーです。そして、それと同じくらいの割合が、自分を含む戦略コンサル出身の人間です。ちなみに、エンジニアは30%くらいが外国籍のメンバーで、プロジェクトによってはフルイングリッシュです。

また、ドメインの専門家がいることも特徴で、自分のチームでは、看護師や介護士、理学療法士、作業療法士が在籍し、彼らと一緒にサービス開発をしています。

エクサウィザーズに参画するまで

学部は物理工学というハードウェアの方で、エンジンやロケット、微小デバイスが専門分野でした。でも大学に入ったら、まわりにむちゃくちゃ車好きな人とか、ロケットつくるんだ、みたいな異次元な人ばっかりいて全然違うなと(笑)そこで、経営コンサルでビジネスから変えていって企業を強くするという方法を知り、A.T.カーニーに入社しました。

あとは、たまたま研究室を選択するときに、違う研究科から移ってきた教授が化学プロセスのデータ解析から機械学習までやっていて、情報学研究科で新しい研究室を立ち上げるから、立ち上げメンバーを募集していました。

ちょうどこういう感じの立ち上げをやりたいと思いその研究室に入りましたが、企業との共同研究を進める中で、なかなか先方の社内で進めにくそうだなと感じたことも。それは経営者がそもそもデータを使ってビジネスを変えていくとか、業務プロセスを刷新するという意思決定をしていないから、そこに予算やリソースも張られず、中の人も抵抗を押し切ってまで進められないという課題があるからでした。

なので、経営としてのディシジョンを変えないと、データの有効活用や産業の強化も進まないのでは、と思い、戦略コンサルになりました。

3年でカーニーを離れて、エクサウィザーズを選んだ理由は?

2年半くらいで数回昇進して、このままいくと「このタイミングでこうなる」ということが見えてきました。それが、自分はパートナーとして経営コンサルタントになりたいのかということを改めて考え始めたきっかけでした。

自分はずっとチームスポーツをやってきたのもあり、割と泥臭く現場に出て志を共にしているチームをまとめて勝つことに取り組みたいなと。そのために99%しんどい練習を頑張って、1%勝った時の瞬間を味わうのが自分の中の血として張り巡らされているんじゃないかと思います。

パートナーになってメガベンチャーや大企業の子会社の社長や役員にいく道もあると思いますが、何もないところから組織をつくる方がなりたい像としてしっくりきました。

「絶対これだ」というものがあれば起業していたと思いますが、まずは一旦やりたいテーマを探そうと思い、転職エージェントと話しました。
色々な選択肢がある中でエクサウィザーズの話を聞き興味を持ちました。機械学習も学んでいたし、課題も色々ある中で、便利な手法としてのAIを使おうという考え方が自分の志向に近いなと。

あと、ちょうどそのタイミングで久しぶりに実家に帰った時に、祖母が認知症になってしまい、18年一緒に住んでいましたが、「あんた誰や」と言われて、まじかと。これから高齢者がもっと増えていくなかで、改めて社会課題として認知症・高齢化に何ができるかというのを考えたタイミングでもありました。

コンサル経験で生きること

戦略コンサルタントが持っているマインドセットの「やる、やり切る」ところですね。その意思をもっていて、かつやり切れる能力がある点が、マーケット的にはかなり希少だと思います。

意外といないんですよね。「これやらなあかんやろ」みたいなことを普通にそう感じて、ちゃんと行動やアウトプットとして出すところまでできる人って。

あとは、自分の場合は企業に提案してプロジェクトを回しているので、資料を作ったり、経営者と話をしたり、プロジェクトマネジメントをしたりとかはすごく役に立ってます。

ただ、やっぱり「成果に対してコミットする」というマインドが一番大きいと思います。

逆にコンサル経験がスタートアップでリスクになる場面は?

たまにあります。特にアンラーン(unlearn)できない場合とか。常にコンサルみたいに考えて、コンサルみたいに動くだけだと違うなと思います。

コンサルだと、少なくともパートナーになるまでは自分でP/L責任、結果責任とることは少ないです。しかも最後は結局クライアントが実行するので、事業の成果は自分のところにないんですよね。

そこで、自分ゴトとして、自分で事業の成果を出すことに対して、ちゃんとコミットしていけるかが、若干コンサルに長くいすぎると、思考スタイルやコミュニケーション表現もどことなく他人ゴトに聞こえてしまうというか。

自分も、最初は春田や石山にずっと詰められ続けました。結局コンサルは、クライアントのニーズや課題をどう解くかが仕事で、「自分は何がしたいの?」と問われた時にシンプルに答えられる環境とは違うんですよね。

「自分はこれをしたい!」とテンション高く言えることを自分で定め、それを実現するための戦略を考える点は、これまでとはスタート地点がまるで変わったと思います。

イベント参加者へのメッセージ

基本自分の人生なので、何が正しいとかは本当にないと思います。僕はこういう決断をしましたけど、戦略コンサルもすごく楽しいし、面白い仕事だと思います。

一方で、ベンチャーは良い意味でわけわからない中で面白いことがいっぱいあります。それをとにかく何とかするっていう感じの働き方・動き方をするので、それはそれですごく楽しいんですよね。

エクサウィザーズは、一人一人が事業を企画して立ち上げて、責任者になる経営の土壌があるので、そういうビジョンを持ちながら入ってもらって、最初は既存の活動をしっかり一緒に回しつつ、新しいことを自分で立ち上げていくことも全然できると思います。そういうキャリアの作り方もできるので、興味があれば来てもらえればと思います。

最後に

Beyond Next Venturesでは、研究者との共同創業に興味がある方、スタートアップ経営や起業に興味があるビジネスパーソンの皆様を応援しています。キャリア相談も受け付けておりますので、ぜひお問い合わせください。
https://beyondnextventures.com/jp/contact/

Shota Sagiyama

Shota Sagiyama

Executive Officer, Head of HR Support