日本科学未来財団とBeyond Next Ventures、博士人材への奨学金・教育支援で連携
2026.07.09
公益財団法人 日本科学未来財団(代表理事:伊藤 毅)およびBeyond Next Ventures株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長/代表パートナー:伊藤 毅)は、給付型奨学金「日本科学未来奨学金」の第1回募集開始と、博士人材向けリーダーシップ教育事業「Visionary Fellows」との連携を発表します。
「日本科学未来奨学金」は日本科学未来財団が、博士人材向け教育事業「Visionary Fellows」はBeyond Next Venturesが主体となって運営し、若手研究者が挑戦的な研究を行い、その先で社会を動かすリーダーとして成長できる環境づくりに取り組みます。
博士課程4年目以降も対象とする背景
博士人材への政策的な支援が進む一方で、研究の長期化や分野特性などにより、標準修業年限を超えて在籍する学生には支援が途切れやすい現実があります。特に博士課程後期4年目以降は、公的支援や大学内の支援制度の対象から外れやすく、研究への情熱や能力を持ちながらも、経済的な不安から研究継続を断念せざるを得ないケースがあります。
日本科学未来財団とBeyond Next Venturesは、こうした課題を踏まえ、意欲ある若手研究者を継続的に支える仕組みづくりに取り組んでいきます。
※本リリースにおける「博士課程4年目以降」とは、博士後期課程の標準修業年限(通常3年)を超えて在籍する場合に加え、医・歯・薬・獣医学等の4年制博士課程の4年目を含む、公的支援が届きにくい年次を指します。
日本科学未来奨学金について
日本科学未来奨学金は、若手研究者の研究継続を後押しする返還不要の給付型奨学金です。本奨学金の募集要項は日本科学未来財団公式サイトをご参照ください。
(以下、募集要項より一部抜粋)
| 給付金額 | 最大150万円(応募締切:2026年7月31日) |
|---|---|
| 対象者 | 大学・大学院に在籍する方、次年度以降の入学が確定している方、海外大学在籍者 |
| 求める人物像 | 研究に情熱を持ちさらなる成果が期待される方、日本の研究環境改善に関心を持っている方、将来的にリーダーシップを発揮する志を持つ方 |
| 特長 | 年次・所属・分野・国籍を問わず応募可。博士課程後期4年目以降も対象。Beyond Next Venturesのリーダーシップ教育事業「Visionary Fellows」と連携 |
寄付募集について
本奨学金事業は、社会をリードする若手研究者の育成と日本の研究環境の改善、ひいては日本の科学技術力・産業競争力の強化にも繋がる取り組みです。本事業の継続的な発展に向け、事業の趣旨にご賛同頂ける方からの寄付を広く募集しています。なお、Beyond Next Venturesは、今後5年間で総額5,000万円を寄付する予定です。
日本科学未来財団は、2026年6月8日付で内閣府より公益認定を受け、公益財団法人へ移行しました。お預かりした寄付金は、公益法人制度に基づき適正に管理し、財団の運営状況についても行政庁による確認・監督の対象となります。また、寄付金額は一定の要件のもと税制上の優遇措置の対象となる場合があります。
寄付方法等の詳細は、日本科学未来財団公式サイトをご確認ください。
Visionary Fellowsについて
Beyond Next Venturesが運営主体の博士人材向けリーダーシップ教育事業「Visionary Fellows」では、「変革を起こすビジョナリーな博士人材の育成」を理念に掲げ、アントレプレナーシップ、リーダーシップ、コミュニケーション、マネジメントの4つの力の習得を通じて社会を動かすリーダーとしての成長機会を提供します。
本年度は限られた関係者と、全国の大学から推薦を受けた大学院生のみが参加するクローズドな取り組みとしてSummer Schoolを開講しています。異なる専門性をもつトップクラスの学生同士が集い、互いに切磋琢磨する機会を提供しています。
関係者コメント
伊藤 毅
公益財団法人 日本科学未来財団 代表理事
Beyond Next Ventures株式会社 代表取締役社長/代表パートナー
私が日本のアカデミアにおいて、長年懸念し続けているのは、意欲も能力もある若者が、経済的な事情やキャリアへの不安から研究の道を断念している現実です。政府による博士人材への支援は着実に拡充されてきましたが、腰を据えて取り組む長期的な研究など、既存の支援が届きにくい領域が依然として残されています。日本科学未来奨学金は、経済的不安を抱えることなく研究を続けたい若手研究者を支えるために創設しました。届けたいのは、経済的支援だけではありません。分野や立場を越えたリーダーたちと出会い、視野を広げ、研究の枠を越えて次の時代を動かしていく。そのような未来を担う研究者のリーダーへの成長機会を、財団の奨学金とBeyond Next Venturesの博士人材向け教育事業「Visionary Fellows」との連携を通じて提供していきます。日本の研究環境をより良くしたいという想いをお持ちの個人・法人の皆さまに、ぜひ仲間として加わっていただきたいと思っています。
冨田 勝 氏
公益財団法人 日本科学未来財団 評議員
慶應義塾大学 名誉教授
日本の博士課程学生への奨学金は、その多くが標準修業年限である3年間を前提としています。そのため学生は、限られた期間で確実に形になるテーマを選びがちで、本当に挑戦的で大きな問いに踏み込みにくいのが実情です。しかし、世界を変えるようなインパクトのある研究ほど、4年目、5年目と腰を据えて続けてこそ結実するものです。にもかかわらず、まさにその大切な時期に、これまで十分な支援の手は届いていませんでした。博士課程4年目以降も対象とするこの奨学金は、その空白を埋めるものです。若い研究者が経済的な不安から研究をこじんまりとまとめることなく、大きな成果に挑み続けることを可能にします。日本の研究の未来にとって、極めて意義のある取り組みだと考えています。
白坂 成功氏
慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科 教授
専門を究めた博士こそ、その可能性を広げる”場”を必要としている。そしてその”場”は、本人の能力を引き出せるかどうかまで含めて〈設計〉されるべきものだと感じてきました。Visionary Fellowsは、高度な専門性が社会を動かす力へと転換する、意図してつくられた稀有な環境です。分野を越えて互いに磨き合う経験を経て、次世代の研究リーダーがここから羽ばたいていくことを、心から楽しみにしています。
公益財団法人 日本科学未来財団について
「日本の若者が、研究者や科学者に憧れる社会を創る」ことをミッションに掲げ、若手研究者を対象とした奨学金事業を行う公益財団法人です。科学者・研究者が誇りを持って挑戦し、社会変革を導くリーダーとして活躍できる社会の実現を目指しています。
| 代表理事 | 伊藤 毅 |
|---|---|
| 設立 | 2025年5月7日(「博士の日」に一般財団法人として設立) |
| 公益認定 | 2026年6月8日(内閣府より公益認定を取得し、公益財団法人へ移行) |
| ミッション | 日本の若者が、研究者や科学者に憧れる社会を創る |
| 公益目的事業 | 奨学金事業(日本科学未来奨学金の給付)、ならびに奨学生向けの勉強会・交流会の実施 |
| URL | https://japan-future-science-foundation.org/ |
Beyond Next Ventures株式会社について
Beyond Next Venturesは、地球規模の社会課題の解決に挑む研究者・起業家とともに、研究成果を社会の価値へとつなぎ、その価値が次の研究と挑戦を生む好循環の創出を目指します。ディープテックスタートアップへの投資に特化した480億円のファンドを運用し、独自のカンパニークリエーション機能、数百名以上の経営人材マッチング、ディープテックに関わる国内外のキーパーソンが集う「TECHNIUM Global Conference」の実施などを通じて、資金・人材・ノウハウを結集し、産学官一体となって研究成果の社会実装を支えるエコシステムの構築を推進します。
| 本社 | 東京都中央区日本橋本町3-7-2 日本橋本町昭和通りビル3階 |
|---|---|
| 代表者 | 代表取締役社長 / 代表パートナー 伊藤 毅 代表取締役 / ジェネラルパートナー 植波 剣吾 |
| 設立 | 2014年8月 |
| 事業内容 | ディープテックスタートアップへの出資・成長支援 大学や研究機関等が有する技術シーズの事業化支援 経営チーム組成支援・経営人材の育成 オープンイノベーション支援 研究環境の整備・研究者のキャリア支援 |
| URL | https://beyondnextventures.com/jp/ |