～Beyond Next Ventureインド1号ファンドからの初出資案件～

Beyond Next Ventures株式会社（本社：東京都中央区、代表取締役社長 伊藤 毅）は、インド発の次世代バッテリー材料スタートアップVolt14 Solutions Pte. Ltd.（本社：シンガポール、以下「Volt14」）に出資したことをお知らせいたします。

本件は、Beyond Next Venturesインド1号ファンドから初の出資案件となります。

出資の背景

Volt14は、次世代のリチウムイオン電池において注目される高性能シリコンアノード（負極）技術の研究開発および商業化を進めるスタートアップです。近年、リチウムイオン電池のエネルギー密度向上を目指してアノードへのシリコン活用が進む一方で、従来の技術ではサイクル寿命とのトレードオフが課題とされてきました。

同社は、この課題を克服する独自の材料設計・製造プロセス技術を開発しており、高いシリコン含有量と長寿命・高安定性・コスト競争力を兼ね備えた革新的なアノード製品を提供しています。

すでに複数のセルメーカーと共同開発に取り組んでおり、自社製のEV用円筒型セルでも高いエネルギー密度を実証しています。今後は電動モビリティや家電など幅広い分野での展開が期待されます。

調達概要および今後の展望

Volt14は今回のプレシリーズAラウンドにて、187万ドル（約2.8億円）を調達。調達資金は、製品開発・製造能力の強化、組織体制の拡充に活用されます。

本ラウンドには、Blume Ventures、Spectrum Impact、Supermorpheus、Cocoon Capitalに加え、Beyond Next Venturesも共同出資者として参画しています。

各社コメント

Volt14 Solutions 創業者・Animesh Jha 氏

Beyond Next Venturesにご参画いただけたことを大変光栄に思います。Volt14はこの5年間、電池性能の飛躍的向上を可能にするシリコンアノード技術の実用化に取り組んできました。世界中で加速する電動化の波の中、私たちは“より高性能な電池”という形で、パートナーの製品価値向上に貢献していきます。

Beyond Next Ventures パートナー・Jay Krishnan

Beyond Next Venturesは、“Healthy Planet, Happy People”を実現するディープテック企業への投資をミッションに掲げています。Volt14が有するシリコンアノードの革新性と、その技術で切り開こうとしている未来は、当社の投資理念と強く重なります。インド発の技術で、地球規模の課題解決を推進するVolt14の挑戦を今後も支援していきます。

Volt14について

Beyond Next Ventures インド1号ファンドについて

Beyond Next Venturesは、2019年からインドのベンガルールを活動拠点として、インドスタートアップへの出資を積極的に行っています。これを更に加速させるため、インド1号ファンドを新たに設立しました。“Healthy Planet, Happy People”を投資テーマとして、クライメート、ヘルスケア、AIデジタルといった領域のディープテックスタートアップに投資します。加えて、日本企業のインドにおけるオープンイノベーションや新規事業創出支援にも取り組んでいます。

Beyond Next Ventures株式会社について

Beyond Next Venturesは、ディープテック分野のシードおよびアーリー段階への投資に特化したベンチャーキャピタルです。ヘルスケア、創薬・バイオテクノロジー、アグリテック・フードテック、デジタル、宇宙、クライメートテックなど幅広い領域で、グローバルな社会課題の解決を目指す革新的なスタートアップを支援しています。各専門分野に豊富な経験を持つメンバーを擁し、会社設立やシード段階から積極的な投資を行い、IPOやM&Aによる多くの成功実績を築いています。また、資金提供にとどまらず、研究成果の事業化を目指す研究者の創業支援や経営人材の育成、シェア型ウェットラボの提供など、商業化を促進するエコシステムの構築にも力を入れています。