Beyond Next Ventures株式会社（本社：東京都中央区、代表取締役社長：伊藤毅、以下「当社」）は、Boston Medical Sciences株式会社（本社：東京都中央区、代表取締役：岡本将輝、以下「Boston Medical Sciences」）に新規出資を行いました。今回は、シードラウンドにおける当社からの第三者割当増資と新エネルギー・産業技術総合開発機構（NEDO）が提供する2023年度「ディープテック・スタートアップ支援事業（STSフェーズ）」の助成金を合わせて、総額4億円規模の資金調達ラウンドとなります。

Boston Medical Sciencesについて

Boston Medical Sciencesは、ハーバード大学医学部、およびマサチューセッツ総合病院で教員・研究者を務める医師起業家の岡本氏が設立した、非侵襲的大腸がんスクリーニングAIを開発するスタートアップです。

国内がん種別罹患数1位、死亡数2位を占める大腸がんですが、早期発見と早期医療介入により十分に回避することが可能であるにもかかわらず、「検査を受けることへの抵抗感」が最大の障壁となり、1次スクリーニングを含めると日本で数千万人が未受診と言われています。

同社は、大腸がんの早期発見・早期治療の促進によって大腸がんによる死を根絶することを目指し、身体的・精神的侵襲性の低い下剤不要のバーチャル内視鏡検査システム「AIM4CRC」を開発しています。

Boston Medical Sciences創業支援

BNVとのカンパニークリエーション

医師であり同社代表である岡本氏から起業相談を受け、当社パートナーの橋爪が創業準備の段階から事業計画の立案や経営チームの組成に伴走しました。経営チームの強化においては、当社出資先のエクスメディオの元取締役/COOで、当時キャピタリストとして当社に参画していた柘植氏をEIR（客員起業家）として派遣し、社内外から事業の立ち上げを推進しました（現在柘植氏はBoston Medical Sciencesの取締役COOに就任）。

今後も引き続き、医療機器の開発に向けて、医療機器の審査・治験業務経験者をはじめとする外部の専門家による支援体制の強化、各種関連法令への適合化、知財戦略、医療機器開発経験を有する人材の採用支援を実施してまいります。さらに、早期の海外展開に向けて米国FDA対応に関する支援も行ってまいります。

＊当社では、有望な研究シーズを有する研究者と、事業テーマを探す未来の起業家が出会い、共にスタートアップの創業に取り組む機会を提供しています。ご興味のある方はこちらまでお問い合わせください。

担当キャピタリストよりコメント

橋爪 克弥（パートナー/執行役員）
日本で数千万人が未受診と言われている大腸がん検査の負担を軽減し、早期発見・早期治療の促進によって大腸がんの根絶を目指す同社のビジョンに深く共感し、Boston Medical Sciencesへ新規出資を行いました。医師起業家である岡本氏と3年前に出会い、医療×AIに関する深い知見、研究・臨床・事業へのバランス感覚、周りを巻き込む人柄や行動力に惚れ、一緒に仕事をしたいとずっと思っていたので、この機会をとても嬉しく思います。大腸がん罹患数が日本で1位ということは、自分の家族や親戚、友人などまわりの誰かが罹患する可能性が高いとも言えます。数年後には同社の技術が社会に実装されはじめ、10年後には大腸がんの発症率が低下し始める未来を信じ、岡本社長、そしてBoston Medical Sciencesのチームとともに私も創業メンバーとして関わってまいります。

Boston Medical Sciences株式会社 会社概要

Beyond Next Ventures株式会社 会社概要

世界に通用するサイエンス/テクノロジーにより、マクロからミクロの人類課題を解決することを目指し、研究者や起業家と共に、大学や企業に眠る革新的な技術の社会実装に挑む独立系ベンチャーキャピタルです。累計220億円のファンドを運用し、リード投資家としてシード期から大学発ベンチャーやディープテックスタートアップを中心に出資を実行。さらに、研究成果の実用化を加速するインキュベーション活動や経営人材の育成、都心シェア型ウェットラボの運営など、VCの域を超えてディープテックエコシステムの構築に取り組んでいます。